癒される!ペットのいる職場効率や成果を追い求め、緊張を強いられることも多い「職場」では、ストレスを感じることも多いはず。十分にリラックスするのは、なかなか難しいことかもしれません。では、職場にペットがいたらどうでしょうか?

職場に犬がいると、その飼い主のストレス度が下がる上、他の従業員の仕事の満足度アップにも貢献できるという研究結果が、国際専門誌「International Journal of Workplace Health Management」に掲載されました。研究対象は15年前から職場に犬を連れてくることを許可している、アメリカの大型食器販売店。同誌の論文によると、犬がいる日といない日で、ストレスの認識度には著しい差が出たといいます。また、同店舗では、そもそも従業員全体の仕事に対する満足度は業界水準よりも高かったことも明かしています。
研究が行われたアメリカでも、ペット同伴が可能な職場は、全体の20%以下に過ぎません。しかし、そこには、グーグル、タンブラー、アマゾン、そしてハフィントンポストなど、現在最も革新的な企業が名を連ねます。上記の研究結果を裏付けるようなラインナップではないでしょうか。

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さて、日本の職場のペット同伴事情はどうなっているでしょう。ペットフードやペットケア製品を中心に展開している「マース ・ジャパン リミテッド」。同社では、ペットを会社に連れてくることを奨励しています。オフィス内にペット専用ルームが設けられているだけでなく、ペットを飼い始めるときには休暇が取得でき、ペットと出社する際にはタクシー代が支給される、というペット愛好者には夢のような環境。出張時にはペットホテルの手当がつき、ペットが亡くなったときには休暇や手当まで支給されるという、手厚い待遇も見逃せません。こうした充実した制度が実施されているのは「Pet Loving Culture」とよばれる企業文化によるもの。社員がペットオーナーシップやペットへの知識を高め、自分のペットを愛することで、結果的に同社の商品やユーザーへの理解も深まるという信念に基づいています。
ペット関連の企業ではない「日本オラクル」も、ペットがいる職場として有名です。社員がリラックスし、創造力を高めることのできるオフィス環境の一貫として取り入れられたのが『社員犬』という制度。1991年、前ブッシュ大統領が執務室に自分の犬を連れてきている光景をテレビで目にしたことから発案し、社員として犬をオフィスに出勤させるという社員犬の歴史が始まりました。
「吠えない、噛まない、臭わない」うえに、不特定多数の人と触れ合うことに抵抗のない人なつこさ、またキャラクターになることも想定したかわいらしく愛嬌のある外見を考慮して、オールドイングリッシュシープドッグの採用が決定したといいます。現在、社員犬として毎週水曜日に出社している「キャンディ」は4代目。社員を癒すだけでなく、ツイッターでの情報発信やイベント参加など、社員としての業務をきっちりこなしています。
まだまだ一般的でない、ペットのいる職場。ペットに対して、友人や家族の様に強い絆を持つ人が多い昨今、もっと取り入れられてもいいのかもしれません。

<参考>
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52077421.html
http://news.walkerplus.com/article/17900/
http://www.oracle.co.jp/press/wendy/doc.html