最近ニュースを賑わせる、ブラック企業やブラックバイトをはじめとする長時間労働の問題。

日本の企業においては、1日8時間勤務どころか、まだまだ日々の残業が当たり前になっていることも珍しくありません。

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そんななか、スウェーデンをはじめとする北欧企業では、1日6時間勤務制への移行が始まりつつあるとして話題になっています。

たとえば、スウェーデン南部の都市ヨーテボリにあるトヨタの各サービスセンターでは、10年以上前から1日6時間勤務の体制が取り入れられています。

この制度を導入する大きな目的は、ストレスが原因だと思われる従業員のミスを減らすことでした。導入後は、ストレスが軽減されたことで従業員の仕事の質が高まっただけなく、離職率の低下、就職希望者の増加など人材確保の面でもよい影響が出ています。

労働時間を減らすことで気になるのは業績の変動ですが、同社によると業績は好調で、導入前と比べて25%の利益増というから驚きです。

また、最近ではソフトウェア開発企業「Filmdundus」が1日6時間勤務を取り入れ、社員定着率の向上や就職希望者の増加につなげています。

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ここまでスウェーデンの事例をご紹介してきましたが、実は日本国内にも似た制度を取り入れている会社があります!

“ZOZOTOWN”などを展開する「スタートトゥデイ」は2012年に、労働時間を朝9時から午後3時に変更(就業規則上は8時間のまま、6時間での帰宅を許容した。)。その結果、社員の労働生産性が前年比25%上昇し、一日の労働時間も9時間台から7時間台に減少しています。

「6時間労働を実現するために、社内でどうするか?」ということを個人でも部署単位でも考え、実践する仕掛けをおこなうことで、生産性の向上に繋がっただけでなく社員の働き方に対する意識も変わったそうです。

まだまだ、国内では珍しい事例ですが、人材側の働きかたや生き方に対する価値観の多様性を企業側が柔軟に受け入れることで、人材と企業のより良い関係性が生まれていく。そんな、あたらしい働きかたをつくっていきたいと私たちは考えています。

<参考>

http://courrier.jp/news/archives/5251?id=breadcrumbs

http://toyokeizai.net/articles/-/18028