舞台は町内唯一の中学校
大崎町は鹿児島県大隅半島に位置する人口14,000人の町。「ひと」は､もっとも大切な財産であるという認識に立った教育熱心な地域です。過去に沢山の野球選手を輩出するなどスポーツも盛んな地域でもあります。
今回の舞台は、この町にある唯一の中学校「大崎中学校」。大崎中学校は、3年前に町内の3校が統合された中学校で、1学年100名程度の生徒が在籍しています。町内には高校がないため、卒業後は町外の高校に進学する生徒がほとんどです。
（↑県立 大崎中学校の外観）
今回の地域おこし協力隊に求めること
今回、この学校で、行政や先生では出来ない「個々人のケア（相談にのったり学習支援を実施など）」を担ってくださる学校支援員を募集します。
詳細を、担当の大崎町役場 教育委員会管理課の西高さんにお伺いしてみました。
（↑大崎町役場 教育委員会管理課 西高さん）
「大崎町の教育委員会に来てびっくりしたのは、他の市町村に比べて予算が限られていたことです。クーラーが入っていなかったり、無線ＬＡＮが入っていなかったり、整備されていないものも少なくありません。限られた予算の中で、可能な限り環境を良くしたいと思い、支援員の募集を企画しました。
大崎中学校には色んな生徒がいまして『悩みの相談をしたい』というニーズが多く存在します。現在は週に2回程度、民生委員（60代）の方に相談員として来ていただいているのですが、年に700件もの相談を受けています。
家庭環境の相談だったり、いじめの相談だったり、相談は多岐にわたっています。より若い方に相談員になっていただけたら、より気軽に思春期の相談がしやすいのではと考えています。」
生徒の中には、引きこもっていたり、家庭環境が特殊だったりするケースもあるそうで、完全な解決は簡単ではありません。しかし、まずは『気軽に相談できる』人がいてくれるだけで、大きく心境は変わるはずです。
相談に乗る以外にも、何かしらの教科の学習支援をしていただいたり、学校行事の支援、夏休み期間の「自習室」の運営なども担っていただく予定です。
この学校で、行政や先生では出来ない「個々人のケア」を担い、生徒にとって「学校生活がキラキラする毎日」を提供していくのがあなたのミッションです。
人生一回きりしかないし
同じ協力隊の制度で「小学校の学習支援員」に着任している河瀬さんにもお話を伺ってみました。
（↑大崎町地域おこし協力隊「小学校の学習支援員」の河瀬さん）
「元々、地元の熊本で高校の教員をしていました。とてもやりがいもあったし、好きな仕事だったのですが、『人生一回きりしかない。外に出て違う仕事にチャレンジしてみたい』と思って、元々関心のあった『教育×地域福祉』という分野で仕事を探していたときに、タイミングよく協力隊の求人を見つけて応募しました。
今は小学校の主に1-2年生の学習支援をしています。授業中、先生の指示をうまく聞けない児童に声掛けをしたり、休み時間に友達との距離感がうまくつかめない生徒と一緒に遊んだりしています。
支援が必要な児童は言葉だけでは伝わらないことも多いので、『どうやったらうまく伝わるか』を試行錯誤しているところです。今まであまり考えたことはなかったですが、自分の言った言葉を顧みながら就寝しています（笑）
家庭の不安定な部分とか、子供は感じやすいですね。家庭のことまで、どう踏み込んでいいか難しいところはありますが、『せめて学校が楽しい場所だな』と思ってもらえるように、心のよりどころになれるような環境をお手伝い出来たらと考えています。どこまで踏み込んだらいいかなどは、随時担任の先生などに相談しながら進めてみたら良いと思います。
大崎町の人は皆さんとても温かいです。役場の方は『ふーちゃん』と呼んでかわいがってくれていますし、地域の人たちもバレー大会に誘ってくれたり、通りすがりの方が声をかけてくださったり。移住して、一番ありがたかったことですね。」
こんな人材求ム！
・教員経験は不問
・元気があって体力に自信のある方
・教員免許を持っている方は優遇（特に中学校教員）
（任務終了後は、大崎町で学習塾などをしながら定住してくれることを期待しています）