大崎町は鹿児島県大隅半島に位置する人口14,000人の町。大崎町に限らず、大隅半島は観光が弱い地域でしたが、近年とある変化が起こりつつあります。それはスポーツ合宿の増加です。温暖な気候と豊かな食・環境を活かして、プロアマを問わず様々なスポーツ合宿を積極的に誘致しており、年々受入数は増加しつつあります。

そこに更なる飛躍の機会が生まれようとしています。

（↑陸上競技施設の予定配置図／鹿児島県のサイトから引用）

きっかけは大崎町にあった県立有明高校の閉校です。平成27年3月をもって他の高校に統合されることを機会に、その跡地を活用し、鹿児島県が「国内でも最高水準」の陸上競技施設の整備を進めています。

県の計画では、一流アスリートのニーズにも対応し、また短距離走，跳躍，投てきなど幅広い陸上競技に対応した施設が予定されています。この施設の活用で交流人口の増加等に伴う地域活性化や、スポーツ界の競技力向上も期待できます。

【参考】
http://www.pref.kagoshima.jp/af08/sangyo-rodo/kanko-tokusan/kanko/sportkanko/kihonkeikaku.html

今回は、この県の施設や大崎町内にある他の施設を活用してトップアスリートをはじめとする陸上競技選手の合宿を誘致するなど、「人を呼ぶ仕掛けづくり・仕事づくり」を担う方を募集しています。

詳細を、担当の大崎町役場 企画調整課の中村さんにお伺いしてみました。

（↑大崎町役場 企画調整課 中村さん）

「トップアスリートを受け入れるからには、それ相応の受入環境が必要になります。練習施設、宿泊施設、食、医療サポートなど多岐に亘ります。今後、そういった受入体制の構築を行っていく『核となる人材』が必要となり、さらには『核となる組織』に育てていく必要があります。

現在、地方創生加速化交付金の事業で『核となる人材』を募集しており、その方が中心となって『核となる組織づくり』を行っていくことにしています。この核となる人材は、早ければ、本年度の9-10月に着任予定で、『トップクラスの陸上経験者』となる予定です。

今回、求人する地域おこし協力隊には、その『核となる人材』を支えていただくスタッフとして活動していただきたいと考えています。具体的には、受入環境のコーディネートが中心となります。ワンストップ窓口など、合宿希望者の受付対応をはじめ、そのために必要なネットワークづくりを担っていただきます。

その他には、合宿者が来られた際のアテンド（スムーズな合宿進行のためのサポート）、営業活動（実業団の大会に伺って、施設のご案内をするなど）を担当していただく予定です。」

有明高校跡地に出来る陸上競技施設は平成30年度に完成予定だそうです。ですので、協力隊が赴任する平成29年度は、さまざまな体制づくり、ネットワーク構築、ノウハウ構築、スキルアップ、営業などが主な仕事になりそうです。（もちろん、陸上競技施設の完成に先んじて、合宿をする人（長距離選手など）もいらっしゃいますので、そういった方の誘致・コーディネートも随時していただくことになります。）

中村さん「陸上の為末さんが『スポーツは地域を変える力がある』とおっしゃっていましたが、まさに今回の事業ではそれをやりたいと考えています。夢は大きいです。合宿が盛んになってきたら、きっと地域も変わってくると思います。宿泊・飲食などの産業に好影響が出るのをはじめ、スポーツメーカーの出入りも盛んになります。もちろん健常者だけでなく障がい者競技者も対象ですので、色んな形の関わり方がありえると思います。

（↑陸上トレーニングに適した環境）

もしかしたら、大崎で行われる陸上合宿のスタイルが他の地域の先進モデルになりえるかもしれない。ここで練習した人がオリンピックに出るかもしれない。メダルを取るかもしれない。『日本の陸上界を変えるんだ！』というくらいの方が来てくれたら嬉しいですね。」

・スポーツが好きな方

・特に、大学などで陸上を経験していた方は大歓迎。また、スポーツメーカーなどに勤めていたなど、プロアスリート（特に陸上）へのコネクションを有する方

・スポーツによる地域の活性化に関心のある方

・スポーツに携わる仕事をしていきたい方（任期中に、核となる組織を事業所に成長させていただき、３年後（任期終了時）にはそこを運営する中心人物になってほしいと考えています）