大崎町ってどんなところ?
大崎町は鹿児島県の東南部、大隅半島の東側。南部は豊かな水産物をもたらす志布志湾に面し、そこから北部にかけて豊かな農産物を育む広大な台地が広がる自然と産業が調和した美しい町。
鹿児島市内までのアクセスはフェリーに乗り約2時間、空港までも高速道路を使って約1時間20分と、一般的に言う「立地条件」は決して良いとは言えませんが、自然の恩恵を十分に受け楽しむことができる土壌があります。
(↑大崎町の景観)
「この町の魅力は?」と聞くと、誰もが口を揃えて「食べ物が美味しい!」と答えが返ってくるほど食自慢の大崎町。マンゴー、甘藷、うなぎ、和牛、黒豚、鶏など、まさに「食材の宝庫」です。昨年度、ふるさと納税では、全国4位の実績を上げるなど、全国的にも注目を集めています。人口およそ14,000人の小さな町ではありますが、プロ野球選手をはじめとするトップアスリートを輩出してきたスポーツの町でもあり、多種多様な魅力と豊かな自然に恵まれた町です。
大崎町の課題
「自慢の農産物(果樹・野菜)があるにも関わらず、加工品が少ない・・・」と話してくれたのは大崎町役場 農林振興課の濵屋さん。
(↑大崎町役場 農林振興課 濵屋さん【中央】)
農家さんが丹精込めて作った農作物は、少しの傷が入るだけで「規格外」とされ、希望する金額で販売することができないといいます。品質も味も問題ない農作物はこれまで、袋にたくさん詰めて安く販売する他ありませんでした。
規格外の農作物を加工品に変える取り組みを行う農家も数える程度しかなく、商品を売り込む販路開拓まで考えるとなかなか手が回らなかったこともあったそうです。これからは農商工連携をさらに進め、大崎町のシンボルとなる新商品の開発に積極的にチャレンジして行きたいと話してくれました。
誰と何をするの?
今回のミッションの最初のフェーズは、1つの農家さんと二人三脚で新商品開発に取り組んでいただきます。共にチャレンジするのは、昭和20年に創業した安田農園。
現在、創業者である安田静男さんと息子さんの弘毅さんの親子2代でマンゴーの生産をメインに、トマトの生産、スイカやニガウリ、きゅうり・メロンなどの接ぎ木苗の生産、直販所の運営などを行なっています。
「弘毅さんは近年マンゴージュースやマンゴーカステラなどの加工品を手がけててがけていたこともあり、六次産業の核となってほしい人です」と濵屋さんより推薦を受けました。
(↑安田農園)
安田農園の特徴は、農作物をプランター栽培していること。
根域制限栽培と呼ばれる手法(制限された培地に新植樹を植栽することで養水分吸収を適正範囲に制御しながら品質向上を図る手法)で、水が切りやすく臭みのない農作物は「一味違う」と評判です。
(↑安田農園で栽培されているマンゴー)
今回は安田農園(安田弘毅さん)と共に、大崎町の特産品であるマンゴーを使った新商品(加工品)の開発や、それに伴うパッケージデザイン、販路開拓の業務を行なっていただきます。
(↑安田農園 百姓 安田さん)
「加工品にはまだまだ可能性を感じます。年間を通じて売れる商材にもなりますし、規格外品の有効活用にもつながる。今後、ドライマンゴーやアイスクリームをしてみたいねと家族間で話題にのぼることもあります。また、これまで加工品の生産は県外の業者さんに委託していました。地元にいる業者さんと一緒にできれば、コストダウンなども図れると思います。業者さんの開拓も一緒にやっていきたい。」と弘毅さんも前のめりに話してくれました。
安田さんと話していると、可能性にとてもワクワクできました。おそらく、最初の一年は安田さんと「どんな作物があって、どんな規格外があるのか。どんなターゲットに、どんな商品の可能性があるのか?」といった話をするところからはじまり、段々試作品をつくったり、販路を開拓するなどをしていくことになるのでしょう。
食材の宝庫である大崎町で、農作物を活かした「新商品のコンサルタント」を担ってみませんか?
こんな人材求ム!
・とにかく果物が好きな人。食べるのが好きな方。
・商品開発のアイデア出しに自信のある方。
・商品開発やマーケティングの経験・視点を有する方、歓迎。
任務終了後のイメージ
「業務は最大3年間となるが、大崎町を好きになり定住してくれたら嬉しい。大崎の6次産業を推進する役割を担い、商工会と連携しながら、地域おこし協力隊で経験した力を活かし農家さんの支援をしてくれたら・・」と二人揃って笑顔で話してくださいました。