時代の変化に合わせて
本日ご紹介するのは鹿児島ケース株式会社の求人です。日置市吹上にある藤元工業団地内に本社を構え、精密板金加工を手掛けていらっしゃいます。
「約60年前、祖父である前会長が、鹿児島市の金生町にて木工業として開業したのがはじまりです。
食品店などに向けて商品陳列棚などをつくっていたところ、『魚の簡易的な冷蔵庫として冷凍ショーケースをつくってほしい』といったニーズが出てきました。そうした時代の変化に合わせてステンレスを扱うようになりました。
その後、前社長の父が、関東の板金屋で半導体製造装置の部品をつくったりする精密板金の修行をして帰ってきました。
当時、食品関係の現場をはじめ、手でつくっていた仕事を機械化することも多く、色々なお客様から声をかけていただいて、仕事の幅が増えてきました。
今では半導体製造装置の部品や、コンビニのおにぎりをつくったりする食品製造装置の重要な部品を作らせていただいたり、梱包包装機器のコアな部品を作らせていただいたり、多品種を手掛けさせていただいています。」
しっかりと継いで強い会社をつくりたい
そう話してくれたのは代表取締役の居迫 伸孝さん。3年前、前社長であるお父様の急逝により、社長に就任されたそうです。
「元々、鹿児島ケースを受け継ぐつもりがあり、前職では、横浜にあるドイツの機械メーカーに勤め、モノづくりの考え方を学んでいました。
突然の社長就任について、自信があったわけではありませんが、しっかり継いで強い会社をつくっていかないといけないと感じていました。
小さいころ工場に遊びに来ていて、その頃に構ってくれていたお兄さんたちが、今は部長などを務めています。みんなの力でひとつの方向を向いて、3年間やってこれたと思います。」
品質と技術の高さを活かして
ー 社長に就任して特に注力したことは何ですか?
「お客様からは『品質が高い』というありがたい評価をいただいていましたが、納期が遅延することがありました。
当時で月産4,000~5,000品目という多品目を扱わせていただいており、段取りが見えにくくなっているところがありましたので、生産管理課をすぐに創設しました。
品質を維持・発展させつつも、段取りを見える化し、お客様が『何を、どの順番で』欲しがっているのかを把握していきました。

また、工場長をはじめ、技術・ノウハウを持ったメンバーが沢山いましたので、営業に積極的に参加してもらう取り組みを行いました。『うちの技術者がお客様と直につながったら絶対に喜んでもらえる』と思っていました。」
結果的に売上は大幅に伸び、社員のボーナスなどにも良い影響が出ているそうです。
ひとりひとりが、職人魂をもったエンジニアに
ー 今後特に注力していきたいことは何ですか?
「ものづくりはチームワークが問われます。『板を切断する』という部分だけで見ると、どこの会社も違いはあまりありません。色んな工程を経て製品になっていき、品質に差が生まれてきます。
切断工程は機械がメインで加工を行っていますが、新しい技術が生み出されるスピードが速いこの世の中では、近いうちに中間工程でも優れたロボット・マシンがでてくるに違いありません。そのときに良いチームワークをつくれるような精密板金技術を身に着けた技術者が育っていく会社を作り上げたいですね。
ISOであったり、インダストリー4.0であったりをいち早く取り入れ、ひとりひとりが、職人魂をもったエンジニアになっていく。新しい技術をどう巻き込むかをも主導していけるような職場にしていきたいです。」
